『図書室の海』

この『図書室の海』は短編集で、中に10作品ほどの短編が載ってます。本のタイトルにもなってる『図書室の海』ってゆーのは、『六番目の小夜子』の番外編みたいなやつ。関根秋のお姉ちゃんの話だそうな。個人的に好きな作品をあげると、『イサオ・オサリヴァンを探して』・『国境の南』・『ノスタルジア』かな。1番先に書いた『イサオ〜』は『グリーンスリーブス』って作品の導入らしいので、これ『グリーンス〜』出てるなら、次はそれを読もうかな。『国境の南』はちょいサスペンスチック。でもあくまで客観的な立場からの話だから、スルーっと読みやすい。『ノスタルジア』はホラーなのかな?ちょっと不思議な話。恩田さんの作品は一言で言うなら“薄墨”って感じ。まあ、私の中での話しですが。ぼんやりとどの作品も暗い雰囲気で、でもそこまで暗い話でもない。クールすぎず暑すぎず、ちょうどいい温度。でもぬるいわけじゃない。朝もやよりは混沌として暗く、夕闇よりはどこか純粋な感じ。書いててわけわかんないけど(汗)

図書室の海 (新潮文庫)

図書室の海 (新潮文庫)

このあいだ先輩が乙一の『zoo』という作品を貸してくれたのでちょっとだけ読んだけど、あの人は(まああの本だけかもしれないけど)“混濁”とか “混沌”ってゆー感じ。絵の具の全部の色を混ぜて出来上がった色をしてた。部室でその本読んでて借りて帰ろうかと思ったら先輩寝てたので、泣く泣く本を残して退室してきたので、いつか借りて読破しようと思います。

恩田さんので次読むなら『ライオンハート』かな。